良い素材のシンプルなものたち

良い素材のシンプルなものたち
良い素材のシンプルなものたち

長く作り続けてきているカンダミサコデスクマットでターコイズ色を新たに作りました。
夏に間に合わなかったのではないかと思われそうな色ですが、一年を通じて使える、気持ちを上げてくれそうな色だと思っています。
薄茶、濃い茶色、どちらの色のデスクに置いていただいても合う色です。

デスクマットはブッテーロ革でできていて、これは使っていくうちに艶が出てくる革です。当店でも使っていますが、デスクマットは知らないうち手や紙でこすれているものなので、気付くと良い艶が出ています。
普段のお手入れとして、革用ブラシをかけていただいても良いかもしれません。
滑らかで張りのあるブッテーロ革はデスクマットにも合った素材で、それを3層構造にして反らない工夫がされています。
デザイン的にはとてもシンプルな仕様ですが、こういうものが一番使いやすくて美しい。

当店でお付き合いのある職人さんたちのものを見ていると、良い素材を使っていることが当たり前のように感じますが、それは良い素材を形にする技量や傷や取りなど扱いの気配りが要求される、どのメーカーでもできるものではないと思います。

そして、良い素材を使うからこそシンプルでいられるということも、世の中にある様々なモノを見て思います。
素材が作り出す景色だけで余計な意匠を加えなくてもモノは際立っていて、それがオリジナリティにもつながる。
オリジナリティとは作り手の心であるとよく思います。
自分が表現したいこと、伝えたいことをしっかりと思っている職人さんは、そのモノが売れるように世間に媚びることをしないし、他のモノを真似たりしない。

パイロットカスタム742、カスタムヘリテイジ912などのペン先を使うことができる工房楔が作る当店オリジナル企画万年筆用銘木ボディ「こしらえ」は、どっしりとした安定感のあるフォルムで何の飾りも付いていませんが、それぞれの素材の景色がデザインとなっているので装飾の必要はないと思っています。
花梨は地図のような花梨の模様が特徴だし、ブラックウッドはこの素材らしい艶やかな光沢をもっています。
ブラックウッドには真鍮の金具の金色の輝きがあれば、他に何も要りません。

こしらえの金具には、エボナイト、真鍮、ステンレスがあります。
エボナイトは木の模様や質感と相性が良く、ステンレスと真鍮は重めの素材でキャップを尻軸にはめない仕様のこしらえにはちょうどいい重さのアクセントになります。
ずっと理想の万年筆は、素材感そのままの切りっ放しで、余計なものがついていないシンプルなものだと思ってきました。
こしらえはそれを体現しています。
しかし、そのように見せるためにはかなりの努力が必要であることを、工房楔・永田氏の後ろ姿から知りました。

永田氏がこしらえの他にも、コンプロット、ジェットストリーム用カスタムグリップ、ノック消しゴムなど様々なものを持ってきてくれるイベントを9月24日(土)25日(日)の2日間、開催いたします。
普段見られない数の商品が並びますので、ぜひご来店下さい。

⇒カンダミサコ ブッテーロ革デスクマット
⇒銘木万年筆軸「こしらえ」