イベントのやり方~カンダミサコ革製品いろいろ~

イベントのやり方~カンダミサコ革製品いろいろ~
イベントのやり方~カンダミサコ革製品いろいろ~

当店に関わってくれている人にはイベントの達人が何人かいます。
工房楔の永田さんは全国の催しを回って自作の商品を販売をしていますし、年2回当店でもイベントをしてくれています。
永田さんの仕事振りを間近で見ていて、告知力や商品構成、接客力などにも秀でた達人だと思っています。
達人だからこそ毎年繰り返しあるイベントにいつもたくさんのお客様を動員することができている。

最近はあまりしていませんが、カンダミサコさんもイベントの達人です。
どんなスペースでも、とても居心地の良い「カンダミサコ」の空間にしてしまう。
来場されるお客様はカンダミサコの世界観を楽しみながら買物をすることができ、空間作りに大いなる才能を感じています。
イベントの達人たちの仕事振りをそのまま真似しても仕方ないけれど、それらはいつも考えの底にあって、知らない間に勉強させてもらっていたのだと思います。
代官山蔦屋書店でのイベントのスペース作りの際、私には迷いがありませんでしたが、知らない間に仲間たちから教えられていたことが表れたのだと思います。

そのイベントには、カンダミサコさんの革製品を大量に持って行きました。
物量の多さもまたイベント成功の秘訣だと永田さんやカンダさんから教えられていました。
しかしいくら何でも多すぎたのかもしれず、完売することはできませんでした。
まだホームページに掲載出来ておらず、近日掲載予定になりますが、今回のイベント限定で製作してくれたのが、1本差しペンシースのチェルケス革とバッファロー革です。
チェルケスはいつまでも美しく使うことができるしっかりした革で、ペンシースをひとつ上のグレードにしてくれるように感じる革です。
バッファローはペンシース唯一のエージングする革で、使い込むと艶を帯びてきます。
ホームページに掲載できているものは、アイボリーのシュランケンカーフエッグシェルに、ピンクのステッチを施したものは、以前ペリカンM600ピンクに合わせて製作したものでしたが、完売後もお問い合わせをいただいていたこともあり、もう一度作ってもらうことにしました。
ファーバーカステルクラシックコレクションスネークウッドと一緒に持ってもらいたいものとして作っていただいた、専用2本差しペンシースもあり、これは従来のイメージとは異なる印象で面白いと思う。

大和出版印刷の新書サイズノートiiro(イーロ)用のカバー、パイロットやヨーロッパサイズロングカートリッジやUSB、印鑑などを入れることができる小長持ちも全色製作しました。
iiroカバーあたりから当店とカンダミサコさんとの間での仕事の仕方、商品の企画の仕方が定まってきました。

カンダミサコさんは、職人である以前に自身のクリエイティビティにこだわり、それを作品に込める人なので、全て当店で決めてしまってお願いするよりも、iiroのノート1冊お渡しして、これをカバーするものが欲しいですとお願いする方が良いものが出来上がる。
ファーバーカステルクラシックスネークウッド用2本差しペンシースはスネークウッドの写真をカンダさんに見せて、これの万年筆とボールペンを入れるケースを揃いのイメージで作って欲しいとお願いしただけでした。
これらの革製品には当店とカンダミサコさんとの協力関係がよく表れていて、カンダミサコの特長も表現されている。

当店が3か月間、そのことだけを考えて取り組んできたイベントのための商品をホームページでも販売いたします。
まだ掲載できていない商品もありますが、順次、ご紹介していきたいと思います。

⇒カンダミサコ革製品TOP

代官山蔦屋書店「2016ステーショナリーサロン」1月23日(土)24日(日)での当店のテーマ

代官山蔦屋書店「2016ステーショナリーサロン」1月23日(土)24日(日)での当店のテーマ
代官山蔦屋書店「2016ステーショナリーサロン」1月23日(土)24日(日)での当店のテーマ

さすがに1週間前になりましたので、今は初の出店になる代官山蔦屋書店でのイベント「2016ステーショナリーサロン」のことで頭をいっぱいにしたい、そのことだけを考えたいと思っています。
店という場所では、最初に打ち上げたコンセプトを崩さずにいかに日々の営業を積み重ねて良くしていくかという、じっくりと取り組む仕事ができます。
しかし、2日間のイベントは一発勝負で、いかにパッと見で当店のことを理解してもらうかが重要ということになります。そして実験的な試みと言いながらも仕事である以上、利益を出さなくてはなりません。
今回のイベント出店の成否で、当店の今後の方針が変わってしまう可能性もあって、やりたいと思ったことができるように、何としても成功させたいと思っています。
と言いながら、日々の業務に追われてイベントの準備に集中できずにいます。
それでも前にお願いしていた商品は次々に出来上がってきていて、有難いことだと思います。

私自身が今一番するべきことは、一生懸命に手を動かして、特別に調整した万年筆を1本でも多く用意することです。
ペリカンM400EFの細字研ぎ出しペン先、アウロラを滑らかに書けるようにした丸研ぎの他にも、それぞれのペン先と向き合い一番良い調整をして、滑らかな書き味の万年筆を用意する。それが当店らしい万年筆を提供することであり、最もやるべきことだと思っています。

他には「神戸の職人紹介」として、当店とつながりのある神戸の職人さんたちの作品を紹介したいと思っています。
職人として生きていくのはとても難しく、それだけで生活している人は非常に稀ですが、当店の仲間たちはそれをやってのけている人たちです。
神戸からあまり出ることがなく、その作品を東京でご覧いただく機会が少なかったので、彼らの作品を東京で紹介したいと思いました。

基本的には普段当店で販売しているものを持って行きますが、カンダミサコさんは今回のイベント限定の1本差しペンシースを3種類製作してくれています。

チェルケス革のワインとグリーン、シュランケンカーフエッグシェルにピンクステッチの3種類ですが、イベントに来られたからには今回のイベントでしか手に入らないものも買っていただきたいと思いました。
もちろん当店だけでなく、他にも出店されている魅力的なお店がたくさんあって、きっと楽しんでいただける週末になると思います。

会場でお会いできるのを楽しみにしています。

*来週22日(金)の店主のペン語りは、イベント参加の移動日のためお休みさせていただきます。お店・インターネット業務も22日(金)~24日(日)まで臨時休業となりますので、よろしくお願い申し上げます。

生き方を表す万年筆

生き方を表す万年筆
生き方を表す万年筆

私たちはなぜ万年筆に惹かれて、様々なものに興味を持って欲しくなってしまうのか。
それはその万年筆によって自分の仕事が良くなるような気がするからだと、今までは結論づけていました。
あの万年筆を使うともっと良い文章が書けるかもしれない。書く文字も変わるかもしれない。仕事の役に立つ、自分への投資だ、と多少無理してでもインスピレーションを刺激した万年筆を手に入れようとしていました。

きっと誰もがそうだと思うけれど、自分の仕事をもっと良くする役に立って、それが自分の手に負えるくらいの金額で何とかなるものだったら、ぜひその万年筆を手に入れたい。万年筆はそう思わせてくれるものであります。

でも例えば旅行したり、休日にどこかに出掛けるということも何か気付きやひらめきにつながるかもしれないと、仕事を良くするために行っているようなところもあります。すると結局、全ては仕事を良くするためということに向いているのかもしれないので、万年筆に限った話ではないのかもしれないけれど。

でも万年筆が仕事を良くする役に立つという考えは、万年筆を使うようになってかなり経った今でも思っているので、勘違いではないと思う。けれどそれだけではなく、もう少し心の中の深いところでも惹かれているのだと思います。

万年筆全般ということではなく、その個別のものに惹かれるのは、その万年筆が自分の生き方を表してくれるように思えることも理由だと思います。
何か特定の万年筆が自分の表現したい世界観を表現してくれていたり、自分の信念を表現してくれていることもあり、そんなものに出会ってしまったら手に入れないわけにはいかない。
万年筆で生き方を表現するほどでもなくても、書くこと全てを万年筆で執り行いたいということは、どちらかと言うとかなりの少数派だと思います。そしてきっとそういう人でなければ、万年筆を使いたいと思わないのかもしれません。

それは能力の優劣とか、感性の鋭鈍とか関係なく、ただそういう体質だから、そういう好みだからということで、それは生き方だと言い表すことができる。
そういう人はきっと生まれ持った素質によってそうなっているのだと思いますし、そういう人がいる限り万年筆はなくならないと思っています。
なくならないからと安心することはできなくて、万年筆のマーケットが小さくなったり、世の中での露出が少なくなっていって、もっと目立たないものになってしまったら、万年筆に出会うべき人も出会えなくなってしまいますので、万年筆業界を華やかにする努力を我々はするべきだと思う。

世界中の人に万年筆を使ってもらうことはできないかもしれないけれど、万年筆を使う生き方の資質を持っている全員が万年筆に出会えるように、私たち万年筆の業界の人間は努力するべきだと思っています。

今週は具体的な商品ではなく、何か漠然とした内容になってしまっていますが、こういうなぜ私たちは万年筆を使うのかという、考えても仕方ないことを考えるのも私は好きで、よく考えます。